Conscious and Unconscious ・・・意識と無意識
人の意識と無意識(あるいは顕在意識と潜在意識)は、海に浮かぶ氷山に喩えられます。
海面上に見えている氷山の部分と海面下の氷山の部分の割合は、厳密には海水の濃度によって異なりますが、海面の下に隠れている氷山の部分は、海面上に見えている氷山の部分に比べて、何倍もの体積を持っていると言われています。
意識と無意識の関係が氷山に喩えられるのは、意識=海面上に見えている部分に比べて、無意識=海面下に隠れている部分が非常に大きいということを意味しているのです。
意識(顕在意識)は、言語を中心にした概念の世界で、普段私たちが日常生活で使っている意識の部分です。そこには、理性、意志、判断力などが含まれます。一方無意識(潜在意識)には、情動、本能、自律神経、古い記憶、イメージなどが含まれます。例えば夢や直感、ひらめきは、無意識からの産物といえます。
これを少し生物学的な視点から見てみましょう。
人間の脳は、大脳新皮質、大脳辺縁系、脳幹、の3つにわけることができます。これを、新しい脳、古い脳、原始脳、という言い方をしたりします。
脳の表面を覆っている厚さ2〜3ミリ程度の薄い細胞の層は、大脳新皮質と呼ばれ、前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉の4つに大別されます。この「新しい脳」は、知覚や思考、自発的行動を司る知性や理性の働きをしています。私たちが日常で物事を処理しているのは、主にこの部分の働きによります。
新皮質の内側にあるのは、古皮質(旧皮質)と言われる大脳辺縁系で、扁桃体や海馬で構成されています。この「古い脳」とも呼ばれる部分は、個体の維持と種族の保存に関係した働きをします。
扁桃体は、強いストレスを受けている時の記憶が蓄えられる場所で、怒りや恐怖、闘争のような、脅威にさらされた時の精神状態を作り出します。ここで蓄えられる記憶は、イメージの形で蓄積されます。いわゆるトラウマは、この扁桃体に体験が刻みつけられたものと考えられています。
間脳、脳幹、小脳などは「原始脳」と呼ばれ、生命維持を司っています。間脳は自律神経系の働きを統合し、体温調節、食欲、性欲などの生得的行動をコントロールしています。小脳は手足の複雑な動きや身体の平衡感覚を保ち、脳幹は呼吸、心拍、姿勢などをつかさどっています。
人が、自覚的に自分の意思で到達できるのは、1番外側の新皮質の部分までです。けれども、実際には人は、古皮質や原始脳など、通常では意識していない部分の働きから強い影響を受けています。
氷山の喩えに話を戻すと、私たちは、普段自分で意識していない海面下の領域から大きな影響を受けているのです。
では、この無意識の領域に、私たちはどのように関わっていけばいいのでしょう。
★☆★無意識と関わるには?
>>>Dialogue with the unconscious(無意識との対話)
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